#データ分析
#意思決定
#プロダクト思考
数字の「読み方」より、数字の「問い方」
KPIが上がった・下がった——その先で思考を止めないための、問いの立て方について。
KPIが動いた。それで?
数字が動いたとき、多くの場合に起こることは「報告」だ。「先月比で○%改善しました」「DAUが下がっています」——それ自体は事実の伝達として正しい。
でも、自分が気にしていることは少し違う。その数字が動いた理由を、仮説ベースで語れるかどうかだ。
相関と因果の間で
施策Aを打った翌月にKPIが上がったとき、因果として語りたくなる気持ちはわかる。だが、エンジニアリングの経験があると、「それは本当にAの効果か?」と問いを立てる習慣が身についていることが多い。
- 同じタイミングで他に何か変わっていないか
- セグメントによって動きに差があるか
- 季節性や外部要因は排除できているか
これは「ケチをつける」のではなく、意思決定の精度を上げるための問いだ。
「なぜ」を5回繰り返す前に
有名な「5 Whys」という手法がある。なぜを5回繰り返して根本原因に辿り着くというものだが、実際には「なぜ」の方向性を間違えると、どれだけ繰り返しても本質からズレていく。
大事なのは、最初の「なぜ」が正しい問いであること。そのためには、前提となるデータの定義や計測方法を疑うことから始める必要がある。
「解約率が上がっている」
→ そのセグメントはどこか?
→ 計測のタイミングは統一されているか?
→ 解約の定義はプロダクト内で一貫しているか?
問いの質が、意思決定の質を決める
「このデータを見て何が言えるか」ではなく、「この意思決定をするためにどのデータが必要か」という問いの立て方をすると、分析の効率も結論の信頼性も変わってくる。
技術的なログやメトリクスに慣れているバックグラウンドは、この「問いの設計」において意外なほど活きる。計測の仕組みを知っているからこそ、数字の限界を理解した上で使えるのだ。